茶師(火入れ師)

海外でも緑茶ブーム 茶葉を日本茶に仕上げる専門職

どんな仕事?

農園から仕入れた「荒茶」から美味しいお茶の味を「つくる」

 煎茶や抹茶などの日本茶は、収穫した茶葉を蒸して乾燥させた「荒茶」を茎や葉などに選別し、焙煎(火入れ)して味を調え、さらには産地の異なる茶葉をブレンドするなどの工程を経て完成させます。デリケートな性質を持つ茶葉は、同じものでもその作業工程によって独特の甘みや渋み、苦みや風味などが大きく変わるので、飲む季節や菓子原料などの用途など、好みの味になるよう自在に調整していくことができる食材です。茶葉の収穫から荒茶までの作業は茶農園が行いますが、荒茶を仕入れて日本茶に製造するのは製茶会社が行います。製茶会社では茶師(火入れ師)という専門職が、味作りから仕上げまでを行います。

つくには?

製茶会社で技術を修得する

 製茶会社に入社して製造部門で経験を積みます。製茶会社は緑茶の生産地の静岡をはじめ近畿や九州、関東にもあります。会社の規模によって茶師の人数は異なりますが、各会社の味を守ってきたベテランに若手が加わり、伝承していく方法をとっている場合が多いようです。原料の茶葉は毎年変わるため、経験が重んじられる仕事ですが、近年は「同一荒茶火入競技会」など業界をあげて若手の茶師が力を付ける機会を設けています。和食料理の経験者が若くして活躍するなど、必須ではありませんが味作りには調理専門学校での学びも活かせるでしょう。

関連学科

調理師科、調理師学科、シェフ学科日本料理コース など

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