「食」で人々の健康・暮らしを支える
56.6%
内訳
管理栄養士養成課程 新卒者 87.2%
管理栄養士養成課程 既卒者 9.9%
栄養士養成課程 既卒者 16.0%(令和5年/厚生労働省発表)
管理栄養士・年間名簿登録数 10,196人(令和4年度/厚生労働省発表)
栄養士・年間免許交付数 16,771人(令和3年度/厚生労働省発表)
毎年、管理栄養士は約10,200人、栄養士は約17,000人が新たに免許交付されており、この傾向は16年以上あまり変わっていません。管理栄養士国家試験の合格率は50~60%台を推移しています。なかでも学校で学んで受験する新卒者の合格率が高い傾向にあります。
65.6%
(令和3年度/厚生労働省発表)
※調理師免許は1年以上養成機関に通えば、交付されます。それ以外の場合は、実務経験2年で受験資格が得られます。
調理師・年間免許交付数 28,123人
(令和3年度/厚生労働省発表)
調理師は長年、人手不足が続いています。最近では特に中食業界(テイクアウト・デリバリー中心)、介護・福祉・医療業界での求人が増加傾向にあります。
73.0%
合格率は年度や都道府県により異なります。
(令和4年度東京の場合/東京都福祉保健局発表)
製菓衛生師・年間免許交付数 4,578人
(令和3年度/衛生行政報告例)
全国の飲食店の店舗数 1,446,479店舗
(令和3年度/衛生行政報告例)
お菓子(パン含む)を製造するお店の数 154,516店舗
(令和3年度/衛生行政報告例)
パティシエに製菓衛生師の資格は必須ではありませんが、就職には非常に有利な資格です。また独立開業の際には、食品衛生管理者講習が免除となります。
営業時間等の制限緩和で回復傾向に
(令和3年経済センサス-活動調査より 宿泊業、飲食サービス業)
企業数 422,908社
事業所数 507,102事業所
従業員数 3,852,420人
新型コロナウイルスの影響で大きく落ち込んでしまっていましたが、レストラン等への営業制限が解除されたことで、売り上げも回復しています。現時点では元の賑わいとまではいかないものの、国民の外食を含むレジャーへの関心は高く、客足がピーク時に戻ることが期待されています。
全国の病院数 8,127施設
(令和3年医療施設動態調査)
42,095人
そのうち
管理栄養士 28,896人
栄養士 13,199人
(令和3年度総数/衛生行政報告例)
現在は健康に対する関心の高まりを受け、病気を治療することよりも、病気にならないための「予防医療」に注目が集まっており、管理栄養士、栄養士による栄養指導がさらに求められています。また、増加する生活習慣病患者に対応するため、高度な栄養指導も求められてきます。
30,979校(実施率95.6%)
(令和3年度学校給食実施状況)
学校給食調理員(公立) 20,911人
(令和3年度学校給食実施状況)
栄養教諭 6,752人
(令和3年度5月現在)
(学校基本調査)
公立の小・中学校の調理業務については約5割の学校が外部に委託しており、今後も給食受託会社などの活躍が期待されます。学校給食のあり方も以前とは大きく変化しており、栄養バランスだけではなく、アレルギーや食べ合わせを考えることも重要です。加えて、子どもの頃から正しい食生活を指導する重要性も増しており、食育の推進に栄養教諭の存在が不可欠となっています。
A.店舗を持たずにデリバリーを専門とした飲食店です。
ゴーストレストランとは、店舗を持たずにシェアキッチンを利用した飲食店で、宅配を中心としたビジネスです。存在自体は以前からありましたが、コロナ禍による外出自粛や在宅ワークにより注目され、首都圏を中心に新規参入業者が一気に加速しました。最近ではアプリで注文できるキャッシュレスのデリバリー専門店も生まれました。生活習慣が変化したことで飲食業界の新たなトレンドとして、今後も成長が見込まれます。
A.大豆ミートやアーモンドミルクなど、原材料が植物でできた食品のこと。
植物性食品とは穀類や野菜、海藻類、芋類などの食材とそれらを加工した食品のことをいいます。不足しがちな食物繊維を摂取したり、ビタミン、ミネラルが豊富に含まれていることから、健康志向の人たちに注目されています。また植物性食品は動物性食品と比べると生産性が高く、食糧不足や環境問題解決の手段としても期待されています。
A.食品メーカーが、従来よりも長持ちする新商品を開発しています。
売れ残りを廃棄する「食品ロス」を減らすため、食品メーカーは独自の新技術を駆使して、従来よりも日持ちする新商品を開発しています。キユーピーは「冷圧フレッシュ製法」により、従来は数日間だったポテトサラダの賞味期限を20日間にしました。日本ハムは「フレッシュ加熱製法」で、賞味期限を90日まで伸ばした惣菜を発売しています。森永乳業も独自の殺菌技術により、乳飲料の賞味期限を約7倍にしました。
新型コロナウィルス感染症の影響で、ホテル業界や外食産業の中には経営が厳しくなった企業もありました。
しかし大手調査機関によると、影響自体は、ある程度収束。食・栄養業界全体の求人は回復し、再び上昇に転じています。ベースには、調理師や栄養士・管理栄養士などの元々の人手不足があるようです。フード関連企業自体は介護・福祉や健康ビジネスにも進出したり、様々な業態に進化しています。
それだけに、今後は広い視野と将来性を考えながら、アフターコロナの社会・価値観・業界の変化を見据えた就活をしていく必要がありそうです。
●東京都産業労働局「中小企業の賃金事情」(令和4年版)
高校卒 | 専門学校卒 | 高専・短大卒 | 大学卒 | |
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産業計 | 190,873円 | 201,938円 | 201,389円 | 215,809円 |
宿泊業、飲食サービス業 | 202,136円 | 211,016円 | 209,365円 | 216,564円 |
(注)この表の初任給は通勤手当を含んでいない。したがって、平均賃金との比較には注意を要する。