機能性とデザイン性を追求
どんな仕事?
カーデザイナーは、自動車の外観や内装のデザインを手がける専門職です。顧客のニーズや市場のトレンドを考慮しながら、革新的で魅力的なボディ形状や、内装などをデザインします。
メーカーや所属する事務所によって違いはありますが、カーデザイナーの仕事は、市場調査から始まります。例えばモデルチェンジなら、現行の車の不満点や改良すべき箇所、現在のトレンドなどを市場調査して洗い出します。その調査をもとにコンセプトを決め、数人のチームでコンセプトに沿ったデザインを考えてきます。デザインを考える際は、スケッチを1日に何十枚と描き、チームで話し合いながら、デザインをブラッシュアップしていきます。
デザイン案がまとまると、次は3Dモデルを作成します。粘土を使ったクレイモデルを作るのが一般的です。2次元のスケッチと3次元の3Dモデルでは、イメージに差が出てきますから、ここでも改良を加えていきます。
最後は完成したイメージをデータ化していきます。なぜデータ化するのかわかりますか?
それは、外観や内装のデザインを実際の数値にしないと設計ができないからです。デザインの実現可能性も、ここで検討しながら調整を重ねていきます。
つくには?
カーデザイナーになるためには、まず美術や工業デザインに関する基礎知識を身につけることが重要です。多くのカーデザイナーは、工業デザインやプロダクトデザインの学位を取得するために大学や専門学校に通います。
一般的には芸術系、美術系の大学を卒業してカーデザイナーの仕事に就くことが多いようです。また、専門学校でもカーデザイナーを育てるために作られた学科などがあります。
なお、若いうちは直接カーデザインに触れる機会はあまりないかもしれません。たとえば、毎年11月ごろに行われている公益社団法人自動車技術会が主催するモビリティデザインコンテスト(旧:カーデザインコンテスト)は、中学生や高校生が参加できるカーデザインのコンテストなので、この分野に興味があるなら積極的に参加するといいかもしれません。
関連学科
カーデザイン学科、インダストリアルデザイン学科 など