自動車の主な職業
日本の製造業のトップランナー
SDGsに期待される新しいクルマ業界
「2050年カーボンニュートラル宣言」
CO₂排出を減らし、脱炭素社会の実現を目指す新時代へ
世界中に広がった新型コロナウイルスは、自動車メ ーカーの生産、販売活動に甚大な影響を及ぼしましたが、ここにきて回復の兆しが見え始めています。 2021年の世界の自動車販売台数は前年比5%増の8,268万台、自動車生産台数は3.1%増の8,015万台となり、ともに前年度増を記録しました。世界最大の自動車市場である中国の販売台数は3.8%増の2,627万台、生産台数も3.4%増の2,608万台と増加しています。また、中国の乗用車の販売台数は6.5 %増(2.148万台)で、前年から大きく販売台数を伸ばしています。ただ、いずれもコロナ前の数値にまでは戻っていないので、今後の動向が注目されます。
国内を見てみると、2023年5月にトヨタ自動車が2023年3月期の決算を発表し、営業収益が過去最高となりました。しかし営業利益と当期利益は資源価格の高騰などで前期を下回っています。連結販売台数はすべての地域で増加し、前期比107.2%となっており、来期は営業収益38兆円、営業利益3兆円を見込んでいるとのことです。
なお、技術面においてはホンダが、世界に先駆けて高度な自動運転機能「トラフィックジャムパイロット」(渋滞運転機能)を、市販モデルで実用化しています。国土交通省による自動運転の定義によると、これは「レベル3」(条件付き運転自動化)にあたり、制御をドライバーでなくシステムが監視することで、ドライバ ーは前方を注視する必要がなくなるということです。しかし、現段階ではまだ制限も多いため、各社はさらに高次元な「レベル4」(高度運転自動化)の自動運転の実用化をめざしています。
「2050年カーボンニュートラル宣言」が発表され、 CO₂などの温室効果ガスを2050年までに実質ゼロにする試みが環境省を中心に進められています。また、「夢の燃料」といわれる水素を燃料とするFCVにも一段と注目が集まっていますし、今後も自動車業界の新技術や成長戦略から目を離せません。
お役立ちDATA
初任給例 | 約19.0万円〜22.1万円 (厚生労働省「令和4年度 賃金構造基本統計調査」) ※大卒/専門卒対象 |
活躍の場 | □自動車メーカー □自動車ディーラー □自動車整備工場 etc. |
関連資格 | ●自動車整備士 ●危険物取扱者 ●CAD利用技術者試験 etc. |