マシンの性能を引き出す

どんな仕事？

　レースメカニックとは、モータースポーツの世界で競技車両の整備や調整を専門とする技術者です。主な仕事内容は、レース車両の整備、チューニング、修理、そしてレース中のサポートです。レースメカニックは、高性能エンジンの調整や、サスペンションのセッティング、ブレーキシステムの点検など、車両が最高のパフォーマンスを発揮できるように細かい部分までチェックします。
　レース前の準備段階では、車両の整備はもちろんのこと、天候やドライバーの状態に合わせて最適なセッティングを行います。レース中はピットクルーとして迅速な修理やタイヤ交換、燃料補給等を担当し、レース後は、ダメージ評価や次のレースに向けた修理と改良を行います。これらの作業はすべて短時間で行われる必要があり、高度な技術と迅速な対応力が求められます。
　レースメカニックは、ドライバーやエンジニアと緊密に連携し、車両の状態やパフォーマンスについての情報を共有します。さらに、レース戦略に基づいた調整や修正も行い、チーム全体のパフォーマンス向上を目指します。総じて、レースメカニックの仕事は高い技術力とチームワーク、そして迅速な判断力を必要とする非常に専門的でチャレンジングな職業です。

つくには？

　レースメカニックになるためには、基本的に自動車整備に関する専門的な知識と技術が求められます。そのため、まずは自動車整備士としての基礎を学ぶことが重要といえるでしょう。高等学校卒業後、自動車整備が学べる専門学校や大学に進学するのが近道になるでしょう。日本では、国家資格である自動車整備士の取得が推奨されます。この資格を持つことで、基本的な整備技術を証明することができます。
　さらに、専門学校などには、レースメカニックとしての専門技術を身につけるための特別なトレーニングやコースも存在します。これらのコースでは、レース車両の整備や調整、レース中の迅速な対応方法など、実践的なスキルを学ぶことができます。
　実務経験も非常に重要です。多くのレースメカニックは、カーレースチームの見習いやアシスタントとしてキャリアをスタートさせ、その後経験を積んで正式なメカニックとして活躍するようになります。レースチームでの実践経験を通じて、実際のレース環境で必要なスキルや知識を磨くことができます。

関連学科

自動車整備科、カスタマイズ科　など