コンサートを運営する縁の下の力持ち
どんな仕事?
全てを把握する現場責任者
イベンターとは、コンサートを運営する団体や企業、人のことを言います。コンサートの主催ではなく、チケットに記載されている問い合わせ先などの会社です。クライアントの要望に応じて企画やアーティストを提案し、コンサートを仕切るのがイベンター(コンサートプロモーター)の仕事です。役割的にはコンサートの総責任者といったところです。コンサートのコンセプト作りから、予算管理、スケジュール調整、会場の選定、チケットの販売、スタッフの手配、宣伝プロモーションなどトータルに幅広く関わります。アーティストのマネージャーから楽屋セッティングの要望を聞き、飲食その他必要なものを手配したり、コンサートやイベント終了後の打ち上げ(会場の外の飲食店など)の手配もします。
近年では数万人規模の野外フェスティバルやライブが全国各地で行われるようになり、各地から大勢の観客が訪れるため観光振興など地方創生の一翼も担っている職業です。地元自治体と協力してイベントを運営するなど、コンサート動員が年々増加するにつれてその役割が大きくなっています。
イベントに関する全てのことに責任を持たなければならないため、プレッシャーはありますが、成功した時の達成感や喜びはひとしおでしょう。
つくには?
まずはイベントのアルバイトを経験してみる
イベンターの応募は全国各地であり、東京に多く集中している音楽・芸能の仕事の中でも、地元就職が比較的容易な仕事です。現地では会場設営、撤収などのアルバイトが必ずありますので、興味のある人はまず経験してみましょう。
イベンター(コンサートプロモーター)になるには、音楽関係のイベント会社に入るのが一番の近道です。その他にもレコード会社、広告代理店、新聞社、テレビ局、ラジオ局の事業部、最近では自治体の観光課や地方創生課など活躍できる場はたくさんあります。また、クライアントやアーティストとの交渉がメインの仕事なので、他業界の営業職などからも比較的無理なく転職が可能です。ただし、人気の職種なので、人一倍のやる気と行動力が必要です。専門学校などへ進学し、イベントの進行や運営方法、技術や知識を身につけておくと、就職にも有利です。
適性は?
文化祭実行委員など進んで楽しめる人は適性あり
やりがいのある仕事ですが、アーティストをはじめツアークルーやスタッフ、観客と大勢の人を動かすので責任は重大です。事前の準備や当日のアクシデントにも瞬時に適切に対応する冷静さなど、常にプロとしての仕事が求められます。とはいえ、コンサートやイベントは一人では運営できません。労を惜しまずに協力を仰ぐことができ、特に地元の情報や人脈を多く持つのが得意であれば、仕事に役立つでしょう。また大勢のスタッフを動かす役割もありますので、文化祭の実行委員などを楽しんで行える人はイベンターに向いているかも知れません。
関連学科
コンサート・イベント科コンサート制作コース、商業音楽科コンサート企画制作コース など
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