【音楽・芸能系学校の先生に聞いた業界就職最前線】
高度デジタル人材、地元志向、技術職の人手不足…
課題の多様化は業界全体の“需要底上げ”につながるか
音楽・芸能
当社では、音楽・芸能業界系の学科・コースを設置している専門学校などにアンケート調査を実施。就職の現状や就職指導のしかた、業界の展望などの“生の声”を入手しました。就職を取り巻くさまざまな現状について、一緒にみていきましょう。
エンタメ系人材の「脱東京」志向で新たなフェーズへ突入
過去最高の売上となったコンサート業界。訪日外国人の需要が依然好調なギター製造・楽器業界。コロナ禍を経て大局的には好業績を維持していますが、一筋縄ではいかない様子です。当社が音楽系専門学校・教育機関に実施した就職に関するアンケートによると、
①デジタル化による高度人材の需要
②「脱上京」学生の地元志向へのシフト
③専門人材の需要と供給のアンバランス=人手不足
以上の傾向がみられました。
①については近年、全国的にコンサート需要も包括した多目的アリーナの建設が相次いでいますが、建設資本に大手情報通信系企業が参入しており、施設そのものが「デジタルありき」へと移行している様子が伺えます。また、映像やゲーム業界など「学科不問」の募集であっても、これまで以上に高度な技能が求められるケースがあるなど、在校中に学んだ知識の域に留まらず、卒業後も常に新たな技術を学び続けるスキルが求められているようです。デジタル志向は、VTuberなどの人気にも比例しているようです。
②については、関東圏以外の専門学校から、「学生の地元就職志向へのシフト」という意見が寄せられました。これまで音楽・エンタテインメント業界は東京を中心とした職業がより強い業種・職種でしたが、大阪圏や福岡圏などでも、音楽・エンタテインメント系の職業需要があり、地元で就職したい学生の志向が垣間見られます。確かに、オンライン打ち合わせなどのインフラも全国的に整備され、東京でなくても自己実現できる職業の幅が広がったのかもしれません。
③については、主に楽器技術者系の専門校からの意
見が寄せられました。近年は海外資本の大手楽器メーカーのフラッグシップショップが原宿などの一等地にあり盛況で、日本で製造した楽器の根強い人気は、コストをかけても回収できる売上が見込めていることも頷けます。しかし、楽器技術は高度な専門職であり、一朝一夕に修得できるものではありません。むしろホワイトカラーとして社会に出た後の方が「手に職を付ける大切さ」が身に染みて実感できると想像しますので、リスキリングなど幅広い年齢層への専門教育を経て、セカンドキャリアの人材確保をめざす段階にきているようです。
就職支援では企業説明会、面接指導、個人面談も重視
当社が音楽・芸能業界の学校に対して実施したアンケート調査では、就職支援で重視したポイントとして同率1 位で「個人面談」を挙げる学校が多くみられました。その他にも、求人閲覧システムを新たに導入するなど、マイペースながらも求人情報を素早く得る工夫をしています。企業が個々の技能だけでなく、マルチな人材を求める傾向や、新分野・他業種にチャレンジする学生のために、各校ともバックアップの幅を広げているようです。
【学校に聞いてみました】
Q1.どんな点に力を入れて就職支援を行いましたか?
1.個人面談
2.企業説明会の実施
3.職業理解/面接指導
Q2.企業が学生に求めるもの(能力・資格等)に変化を感じますか?
(出典:当社実施アンケート)
2025年12月22日更新




