ケガ等をした動物の運動機能の維持・改善を目指す
どんな仕事?
動物のリハビリのニーズは増大
理学療法とは、病気やけが、加齢などにより運動機能が低下した者に物理的手段を用いて運動機能の維持・改善を目指す、リハビリテーションの一つです。人間にとっては理学療法やリハビリテーションは一般的ですが、近年は動物に対する理学療法やリハビリテーションのニーズが増加してきています。その理由として、動物に対する医療の高度化と高齢のペットの増加が挙げられます。動物医療の高度化によって、従来は助けられなかった命も救うことができるようになって、動物がより長く生きることで、必然的に理学療法やリハビリテーションを受ける機会が多くなるからです。動物の理学療法に必要な技術としては、徒手療法、運動療法、物理療法などが挙げられます。また、高齢化した動物の介護やリハビリなどの知識も必要とされるでしょう。飼い主さんに寄り添う、コミュニケーションスキルも大切です。
つくには?
専門学校の授業で導入増える
アメリカなどの場合は、獣医師や動物看護師とは別にチーム医療として、リハビリテーションを専門に行う動物理学療法士が加わるケースも多いです。しかし、日本では動物へのリハビリテーションのニーズは高いものの、動物理学療法士がまだ普及していないのも事実です。また、動物理学療法士という資格もまだ確立されていない状況です。ですから、現状では、動物理学療法一本でやるのは難しいと考えられ、獣医師や愛玩動物看護師が動物理学療法士の役割を兼ねることが一般的です。このような状況ですので、動物理学療法士の仕事につきたいなら、まずは獣医師や愛玩動物看護師といった仕事を目指すことをおすすめします。近年は、動物看護の知識とともに動物理学療法の技術も学べる環境を用意している学校も多くあります。
関連学科
動物看護理学療法学科 など