航空の主な職業
コロナ後を見据え、さらなる飛躍を目指す
パイロット・整備士の養成が急務
コロナ禍から大きく回復 旅客数はコロナ禍前を超える
航空関係の仕事には主に航空機の製造に関わるものと航空機の運行に関わるものがあります。
航空機の製造は、複数の会社が協力して行われることがほとんどです。大型の旅客機は通常、エンジン、翼、本体などパーツごとに各国で製造され、最終的に1つの機体に組み上げられます。アメリカの航空機メーカーの新型機「ボーイング777X」では川崎重工業のほか、三菱重工業、SUBARU、新明和工業、日本飛行機の日本企業5社が主要構造部位の約21%を担当しています。
航空機の運行に関わる仕事はさまざまなものがあります。パイロットのほか、航空整備士や客室乗務員、管制官、空港で航空機の誘導を行うグランドハンドリングや搭乗手続きを行うグランドスタッフなど、多くのスタッフによってフライトが成り立っています。
2020年から世界的にまん延した新型コロナウイルスの影響により、国際線はもとより国内線の需要も激減。規模の小さいLCCは大変厳しい状況に置かれました。しかしながらワクチン接種が進み、新型コロナウイルスが5類感染症に移行したことで個人のレジャーへの消費動向が戻りつつあります。国際航空運送協会(IATA)は、2024年の世界の航空業界の旅客数が新型コロナウイルス感染拡大前の2019年に記録した45億人を超え、過去最多となる約47億人に上るとの見込みを発表しました。今後は運行本数も増え、LCCの需要も高まるものと思われます。
航空機の運行本数が増えれば、当然パイロットの人数も今まで以上に必要になりますが、現在、パイロットの供給が追いつかず、航空各社は頭を悩ませています。
国土交通省は、パイロット定年の年齢引き上げや、自衛隊OBの採用など対策に乗り出しています。また、国内での人材育成に重点を置き、高額な授業料がネックであった私立大学のパイロット養成課程の学生に対し、奨学金制度導入を検討するなど、優秀な人材の育成に期待を寄せています。
●日本に就航している主なLCC(格安航空会社)
ピーチ・アビエーション、スプリング・ジャパン、エアプサン、エアアジア、ジェットスター、ジップエア、チェジュ航空、タイガーエア台湾、ティーウェイ航空 他
※2024年5月 さんぽう調べ
お役立ちDATA
初任給例 | 約21.5万円~23.7万円 (厚生労働省「令和5年度 賃金構造基本統計調査」) ※大卒/専門卒対象 |
活躍の場 | □航空会社 □航空機使用事業 □航空機器メーカ一 □空港関連事業会社 etc. |
関連資格 | ●航空整備士 ●航空無線通信士 ●自家用操縦士 |