業界ニュース

宇宙開発でもAIが大活躍!NASAの火星探査車がAI完全自動運転の実験走行に成功

宇宙開発でもAIが大活躍!NASAの火星探査車がAI完全自動運転の実験走行に成功

IT・コンピュータ・エンジニア

 NASAのジェット推進研究所(JPL)は1月30日、生成AIで火星探査車の移動経路を作成する実証実験を行ったと発表しました。実験はアメリカのAI企業、Anthropic社と共同で実施し、火星での走行ルート作成には大規模言語モデル生成AI「Claude(クロード)」が用いられています。2025年12月8日に約210m、10日に約246m走行し、計456メートルの移動に成功しました。
 火星の探査は非常に困難を極めます。地球から約2億2500万km離れているため、数分から数十分の通信遅延が生じてしまい、探査車をリアルタイムに走らせることはできません。そのため、エンジニアが短い距離を数時間かけて分析し、安全性を確認した上で探査車に指令を送る段取りを踏まざるを得ないのが現状です。1日で進めるスピードは人間が目視で確認できる距離にとどまる他、予期せぬ障害物に遭遇してしまうと、探査車がその場で停止してしまう制約に悩まされてきました。
 今回の実証実験では、AIが走行ルート案を作成する役割を担いました。まず、過去の膨大な火星データとミッションの制約条件を学習させます。それから、火星周回機のカメラが捉えた高解像度画像と地形データを、岩盤が走行に適しているか、車輪が砂に取られないか等の確認を人間のように定性的に解釈し、ウェイポイント(探査車が次の指示を実行するための経由地)を作成します。最後の安全確認や最終判断は、これまで通り人の手で行い、自律的な走行に成功しています。
 JPL とAnthropicの推計によれば、Claudeでの走行が実用化に至れば、ルート計画に要する時間を50%削減できるとしています。

参照:ビジネス+IT、Ledge.ai、XenoSpecturm

2026年3月13日更新

記事一覧



関連記事

ページトップへ