猫にマタタビ 「依存性や毒性なし」岩手大学などが研究発表。マタタビスプレー開発も
動物・環境
ネコと植物のマタタビの関係について研究している岩手大学などの研究グループは、猫にマタタビを嗅がせ続けても依存性はなく、体にも毒性がないことがわかったと発表しました。猫はマタタビを好み、匂いを嗅ぐと、なめたり、体にこすりつけたりすることで知られていますが、これまで猫に対するマタタビの安全性を科学的に評価した研究はありませんでした。岩手大学と名古屋大学などの研究グループは、マタタビに依存作用があるかどうか調べるため、マタタビの成分を4時間連続してネコの近くに置き、行動を観察しました。10匹のネコを観察したところ、4時間のうち、マタタビにはあわせて10分程度しか接触せず、マタタビへの興味も時間とともに少なくなる傾向が見られたそうです。また最長でおよそ3年間マタタビを与え続けた複数のネコの血液を調べたところ、いずれも肝臓や腎臓の数値に異常はみられなかったとのことです。こうしたことから研究グループは、ネコにマタタビを与えても依存性はなく、体にも毒性がないことが初めて科学的に立証できたとしています。また研究グループは、マタタビの葉から、ネコが体をこすりつけるなどの、特有な反応を引き起こす成分を抽出したマタタビスプレーを開発。健康商品などの企画・販売を手がける東京の会社が、2023年9月下旬から販売しています。このスプレーは、ネコの爪とぎやおもちゃに吹きかけて使用できるとのことです。
引用元:朝日新聞デジタル、NHKニュースWEB
2023年11月2日更新