待ちに待った愛玩動物看護師がいよいよ誕生!第1回国家試験は2023年2月19日に実施
動物・環境
2019年6月21日、参院本会議にて愛玩動物看護師法が可決・成立。2022年5月1日に法のすべてが施行されることが決定しました。これにより、動物看護の国家資格である「愛玩動物看護師」が誕生することになりました。これまで動物看護師(士)と称する民間の認定資格などもありましたが、今後は国家試験に合格しなければ、「動物看護師」を名乗れなくなり、法律に準じた動物看護の業務もできなくなります。
愛玩動物看護師法の目的は、「質の高い動物看護の提供」です。近年、犬や猫などを家族として迎え入れる人が増えており、先進医療を含めた獣医療の質へのニーズの高まりが、愛玩動物看護師の誕生につながりました。国家資格にすることで、教育の基準が設けられ、一定水準以上の知識や技術を持つ動物看護師が活躍することになるでしょう。対象は犬や猫のほか、政令で定める動物として愛玩鳥(オウム科全種、カエデチョウ科全種、アトリ科全種)が含まれます。
なお、2019年6月に、飼い犬や飼い猫が迷子になった際の捜索や安全を目的に、マイクロチップの装着を義務化する改正動物愛護法が成立しています。国家試験に合格した愛玩動物看護師は、従来は獣医師だけに認められていたマイクロチップの挿入を獣医師の指示の下でできるようになります。他にも、獣医師の指示の下で、輸液剤の注射、採血、カテーテル留置、投薬等の診療の補助と呼ばれる行為をすることができます。これは、獣医師を除けば、愛玩動物看護師のみが行える独占業務です。これらのことから、愛玩動物看護師の資格取得者は、これまで以上にペットの健康に深くかかわっていくことになるでしょう。
愛玩動物看護師の第1回国家試験は、2023年2月19日に行われます。試験会場は、北海道、宮城県、東京都、愛知県、大阪府、広島県、福岡県に設けられ、試験の形式は、マークシート形式五肢択一で、問題数は必須問題50問、実地問題50問の計100問になる予定です。
(参照:農林水産省HP[2022年11月現在])
2023年2月13日更新