東武エンジニアリング株式会社
線路保全部 川越軌道区下板橋支区
嶋田 拓海さん

しまだ たくみ▶横浜総合高校総合学科出身。進路選択の際にインフラ業界を志望し、担当教諭に相談したところ、鉄道業界を紹介される。そのうち東武エンジニアリング(株)は、関東私鉄最長の営業路線を誇る東武鉄道(株)の安全を支える会社であり、自身もその一員としてお客様を支えたいと感じ、 2018年に入社。現在は、線路を中心とした鉄道土木設備の保守・管理業務を担当している。
頑張った結果、今日も乗客のみなさんが何事もなく電車に乗れるという事実に、達成感を覚えます
二人組で線路を巡視 不具合を発見し、補修
―お仕事についてご説明ください。
東武東上線で、線路メンテナンスの仕事をしています。担当エリアである池袋から朝霞までの線路を、昼夜問わず電車が安全に走行できるよう、点検と補修・交換をしています。
―一日の具体的なスケジュールをお話しください。
朝8時半に点呼をとり、列車の運行状況やその日の仕事の注意点などをチェックします。その後車や電車で現場まで移動し、「巡視」といって、基本的に二人組で移動しながら線路の状態を点検します。巡視の結果、不具合が見つかった場合は新たに計画書を作り、後に補修・交換をします。昼食をはさんだ後、午前の作業の続きをします。作業終了後は点呼を行い、異状がなければその日は終業します。
大きな補修作業など時間のかかる仕事がある場合は、夜間作業となります。昼間作業が終了した後、夕飯を食べて仮眠室で休み、終電が出る23時半頃から現地に移動して作業を始め、始発となる朝4時半までに予定されたすべての工程を済ませます。レール交換などの工事の時は、他の部署の人たちも参加して、8人から10人程度で行います。翌日は、非番となる場合や仕事となる場合があります。

保線作業の様子
電車好きの先生が、この仕事を教えてくれた
―このお仕事を選んだきっかけは?
高校3年生の就職活動を始める時期には、漠然と「インフラを支える仕事がしたい」という思いだけあって、鉄道の仕事にはまだ関心がありませんでした。そんな時、就職について相談に乗ってくれた先生が電車好きだったこともあって、線路のメンテナンスという仕事を教えてくれました。それから自分でもその仕事について調べて、改めて興味を持ち、やってみようと決めました。
―入社に備えてどんなことをしましたか?
特別に専門的な勉強はしませんでした。クレペリン検査(※)や面接の練習、一般教養を含めた試験勉強をしました。
※クレペリン検査…企業の採用試験などに使われる適性検査の一種。時間内に一桁の足し算を連続して行い、結果からその人の性格や適性を判断する。
5年間働いて、少しずつわかってきた「仕事」
―お仕事で嬉しくなる時はいつですか?
巡視をして、線路に不具合を見つけて、作業計画を立てて、補修や交換をして、それから電車に乗って線路の状態を確認して、ちゃんと直っているとわかった時は「よし!」と思います。この仕事は、自分のしたことが誰かの目に留ま って感謝されるということはありませんが、自分たちが夜通し頑張った結果、今日も乗客のみなさんが何事もなく電車に乗って通勤、通学、遊びに行くことができる。その事実に、達成感を覚えます。
―大変さを感じる時は?
夜間の仕事は必ず朝4時半までに終わらせないと始発電車に支障が出てしまうので、そこはシビアですね。かなりギリギリになってしまったこともあります。逆に、昼間のうちは電車が走っていない合間に仕事をしないといけなくて、ここ(池袋周辺)は日中だと電車が3分に1本来る過密地帯なので、もし撤収が遅れて電車に当たったら、当たらずとも電車を止めてしまったら…といつもすごく緊張しながら作業しています。
―今までのお仕事で特に印象深いことは?
この間、レール交換の作業時に初めて一人ですべての作業を任せてもらえたことです。現場を調査し、図面を作り、交換用のレールを確保し、運び、交換し、整理するという一連の流れを、班長や主任に相談しながらやらせてもらいました。作業の中で自分にまだまだ足りていない部分を自覚しつつ、それでもまる5年間働いて、やっと少しずつ自分のしている仕事がわかってきたなあと感じています。改善できるところはまだまだあるので、今後も頑張っていきたいです。





