ゆうメンタルクリニック総院長
精神科医・心理研究家・漫画原作者
ゆうき ゆうさん

ゆうき ゆう▶神奈川県出身。東京大学医学部医学科卒業。東大病院精神科医局などを経て、2008年に「ゆうメンタルクリニック」を開院。その一方、「マンガで分かる心療内科」をはじめとする多数の漫画作品の原作者としても活躍。さらにWebサイトの運営、書籍の執筆、講演など、活動は多岐にわたる。
高校時代は勉強しながらゲームして、友達と遊んで、漫画を読んで…いろんなことをやっていました
精神科医がメインだった頃は一日約50人の患者さんと話しました
―高校生の頃はどんな学生でしたか?
勉強をしながらゲームをしたり、友達と遊んだり、いろんなことをやっていたかなという感じです。それと私は漫画原作者の仕事もしていますが、当時から漫画もたくさん読んでいましたね。心理学についても、その頃から興味を持っていました。
―現在のお仕事を志したのはいつ頃ですか?
大学の医学部でいろいろと勉強をしているうちに、精神科に本格的に興味を持つようになり、5~6年生の時に心理学の道へと進むことを決めました。卒業後は大学病院に研修医として2年間勤め、精神科医になった後は千葉県の精神科病院に勤務するなどして、2008年にメンタルクリニックを開業し、今に至ります。
―現在の主なお仕事の内容と、一日の大まかなスケジュールについてお話しください。
朝はだいたい4時前後に起きて、家での仕事や朝食の後、9時くらいにクリニックに来ます。そこでクリニックの運営に関する仕事を中心に、ウェブサイトの更新やコラムの執筆などを行います。19時頃にクリニックでの仕事が終わったら帰宅して夕食をとり、だいたい22時頃に就寝します。
私は今、患者さんの診療はメインの仕事ではないのですが、精神科医をメインでやっていた頃は、一日におよそ50人くらいの患者さんとお話ししていました。
―お仕事を効率的に進めるコツは?
なるべく集中力を途切れさせないように、今はスタンディングデスクという机を使って、立ちながら仕事をしたり、あとは仕事机の下にウォーキングマシンも設置して、歩きながら仕事したりなどしています。
心理学がテーマの「東京こころショー」をいつかやってみたいと思っています
―お仕事の際に心がけていることは?
患者さんの話を聞くにあたって、まず「共感」することを大事に、その患者さんになるべく共感してもらえるような言葉を選んでかけるようにしています。また、相手におへそを向けて目を見ると、相手は話を聞いてもらっている気持ちが強くなるといわれます。ですので常に患者さんに体を向け、目を見てお話を聞くことを心がけつつ、一方で相手に流され過ぎないように自分を保ちつつ、話をすることを意識しています。
―お仕事において、喜びを感じる瞬間は?
人間関係を改善する心構えとか、集中をしやすくするテクニックとか、今まで自分が学んできたさまざまな心理学の知識を、患者さんにお話ししたり、漫画や本に書いたりしてきました。それらを受け取ってくれた患者さんや読者の人たちから「おかげで生活が良い方向に変わりました」などと言っていただけた時は、嬉しくなりますね。
―今後、新しく挑戦してみたいことはありますか?
精神科や心理学に興味がある人や、その分野で働かれている人たちって、意外と自分たちの周りだけで交流など完結してしまいがちだと思うんです。もし、そんな人たちが集まって情報を交換できたり、心理学やカウンセリングに興味がある人が集まってお話しできたりするようなイベントがあればいいのにな、と考えています。
例えば、東京おもちゃショーや東京ゲームショウみたいな感じで、心理学がテーマの「東京こころショー」みたいなイベントをやれたなら、きっと多くの人たちに楽しんでもらえるんじゃないかと思いますし、いつかやってみたいという気持ちがあります。