健康×旅行=ヘルスツーリズムが コロナで大打撃をこうむった観光業界の活路を開く
ホテル・ブライダル・トラベル・エアライン・国際関係・公務員
新型コロナウイルス感染症拡大により、免疫についての関心が高まり、免疫に関する書籍が多数刊行されたり、機能性ヨーグルトや納豆が品切れになったりと「免疫」を意識した動きが散見されるようになりました。
旅においてもそうした意識は高まりを見せているようです。JTBの調査によると、今後の旅行で重視したい目的として「観光スポット・名所訪問」という従来型の旅行から、「健康増進」が増え、「日常生活から解放される」「休養・リラックスするため」といった項目が高い割合で求められていることがわかりました。
観光庁の定義によれば、「自然豊かな地域を訪れ、そこにある自然、温泉や身体に優しい料理を味わい、心身ともに癒され、健康を回復、増進、保持する新しい観光形態」を「ヘルスツーリズム」と言います。コロナ禍でテレワークの普及が進む中、リゾート地などでテレワークをおこなう「ワーケーション」や「リゾートワーク」が広がりました。ストレスを軽減し、生産性等にポジティブな影響を与えると評価されています。
従業員の活力や生産性向上につなげ企業の業績や価値向上を目指す「健康経営」に取り組む企業でも、「ヘルスツーリズム」を活用する動きが広がりつつあります。保健事業の一環として健康経営に活用されているヘルスツーリズムに参加しやすい環境づくりが進めば、従業員がより健康になり、健康保険組合の財政健全化にもつながると期待されています。ワーケーションとヘルスツーリズムの融合や、ヘルスケアのソリューションへの発展など、様々な可能性を秘めていると言えるでしょう。
さらに、2019年12月から始まった新型コロナウイルス感染症拡大による影響で、大打撃をこうむった観光業界の活路を開くものと期待されています。
(参照:JTB総合研究所レポート、独立行政法人経済産業研究所レポート)
2022年5月30日更新