国家資格の愛玩動物看護師がいよいよ誕生! 第1回国家試験は2023年2月末~3月ごろに実施予定
動物・環境
2019年6月21日、参院本会議にて愛玩動物看護師法が可決・成立。2022年5月1日に法のすべてが施行されることが決定しました。これにより、動物看護の国家資格である「愛玩動物看護師」が誕生することになりました。これまで動物看護師(士)と称する民間の認定資格などもありましたが、今後は国家試験に合格しなければ、「動物看護師」を名乗れなくなり、法律に準じた動物看護の業務もできなくなります。なお、2020年2月27日に一般財団法人動物看護師統一認定機構が指定試験機関に指定されました。
愛玩動物看護師法の目的は、「質の高い動物看護の提供」です。近年、犬や猫などを家族として迎え入れる人が増えており、先進医療を含めた獣医療の質へのニーズの高まりが、愛玩動物看護師の誕生につながりました。国家資格にすることで、教育の基準が設けられ、一定水準以上の知識や技術を持つ動物看護師が活躍することになるでしょう。
なお、2019年6月に、飼い犬や飼い猫が迷子になった際の捜索や安全を目的に、マイクロチップ装着を義務化する改正動物愛護法が成立しています。国家試験に合格した動看護師は獣医師だけに認められていたマイクロチップの挿入ができるようになります。また、採血、投薬なども行うことができ、ペットの健康に、これまで以上に深く関わっていくことになります。
愛玩動物看護師の第1回国家試験については、2023年の2月末~3月ごろに実施を予定しています。また登録事務を行う指定登録機関も今後決められていく予定です(2021年11月現在)。
なお、動物看護系の学科を持つ専門学校などでは、愛玩動物看護師を取得するための今後詳細が明らかになるカリキュラムに対応するための動きが多く見られます。たとえば、2年制から3年制への移行です。この動きは今後、活発化すると考えられます。ただし、重要な事項や方針などは今後、順次検討、決定されることになっており、まだ未確定な部分が多いのも現状です(2021年11月現在)。
(参照:農林水産省HP)
2022年5月27日更新