業界ニュース

ネコが日本経済を動かす! 年間2兆3000億円以上の市場規模を持つ「ネコノミクス」とは…?

ネコが日本経済を動かす! 年間2兆3000億円以上の市場規模を持つ「ネコノミクス」とは…?

ペット・アニマル

かつての犬ブームに代わって、盛り上がりをみせているのがネコ。 いまやSNSやWebニュースでネコの姿をみない日はありません。2016年までは、日本のペット業界は犬がけん引していましたが、犬の飼育頭数は年々減少、2017年に飼育頭数で微増を続けるネコが逆転し、それ以来ネコが主導権を握っています。ペットビジネスの世界、一体何が起きているのでしょうか?

  1. SNSによりネコの魅力が毎日発信されることで、ネコ好きが増加している
  2. 今やオリンピックを凌ぐ、2兆3000億円の市場規模
  3. 業界の成長はペットと人間のより幸福な共生がカギ。そこで現在横たわる問題を解決する必要がある

SNSでの配信が、ネコ好きを増やし続ける

TwitterやFaceBook等のSNS配信に始まりTikTok等の動画系アプリが成長してくると、ネコを題材とした発信が増えてきました。そういったプラットフォームから発信されるネコ動画の主流は、自分の飼っているネコや街で見かけたネコの面白い生態。それを観た別のユーザーは、リプライという形で自分が飼っているネコなどの似たようなしぐさをWeb上にアップすることが多く、スレッドがかわいいネコだらけになることが多々あります。つまり、自分が撮ったかわいいネコ動画が、別のかわいいネコを呼び、スレッド全体がかわいいネコに凝縮された状態になってしまうのです。
犬に関する動画は「聡明さ」「優等生」的なものが多く、他のペットは「珍しさ」で注目されることが多いですが、ネコの場合は「腕白なイタズラっ子ぶり」や「呑気なマイウェイぶり」に我が子を見るような癒しを感じる人が多く、ついつい他人に紹介したくなります。特にネコを飼ったことがない人がスレッド内に凝縮された動画をみると、ついつい飼いたくなるようです。
さらに少子化や集合住宅在住者の増加により、手間とコストのかかる犬よりも、手軽なネコの方へのニーズが高まっています。

ネコがもたらす巨額の経済効果

そんな、盛り上がりをみせるペットとしてのネコ。当然、経済効果も大きく2015年には2兆3000億円と試算されました。この金額は東京オリンピックの経済効果を大きくしのいでいます。2007年の和歌山電鐵のアイドルネコ「たま駅長」を皮切りに、さまざまなネコがアイコン化され、グッズなどの関連商品も増えていきました。
また、ネコとの暮らしを向上させるようなサービスなどもどんどん増えていきました。「動物病院」「ネコのトリマー」などネコの美容と健康に関するものの増加や、「ネコ愛好家専用マンション」「保護ネコカフェ」「高級キャットフード」など、ネコの食住環境に関するものの充実、さらにネコアレルギーを持ったネコ好きには無毛ネコ「スフィンクス」などの人気の高まりなど、人間とより良い共生を図るためのサービスやアイテム、品種の急増が巨大産業化しています。

安易な飼育がネガティブな問題を呼ぶ

しかし、その裏で売れ残ったネコなどの殺処分も行われています。また、スキルの低い人による飼育放棄や、動物虐待の問題なども、よく伝えられています。 かわいい部分を切り取った動画をみてネコに夢中になると、その裏にある「モノを壊す・汚す」「排泄物の始末」(=しつけの問題)「ネコアレルギーの発症」(=人間側の問題)などのネガティブ面が見えなくなってしまう可能性もあります。あくまで生身の動物であることを理解して飼育を始めなければ、大好きだったネコとの関係は、一転最悪なものになってしまいます。人間とネコの関係で、これほど不幸なことはありません。

犬・ネコに続き、エキゾチックアニマルなど、ペット業界は将来に渡って成長が見込める市場です。これからどんどん人間社会の高齢化社会が進むと、パートナーとしてのペットの需要はより高まると思います。そういう社会状況だからこそ、ペット産業のより良い成長を促すためにも、こうしたペットとの関係に対する問題点は解決していく必要があるのです。

まいにちdoda:「経済効果は年間2兆円超え!? 怒涛の猫ブームが生んだ『ネコノミクス』とは」
環境省統計資料:「犬・猫の引き取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況」
ほか

2020年3月5日更新

記事一覧

関連記事

ページトップへ