株式会社ケアメイト
サービス事業部 食支援・配食チーム
認定栄養ケア・ステーション けめとも
チームリーダー 小林 千晴さん
こばやしちはる▶大妻女子大学家政学部食物学科管理栄養士専攻卒業。給食委託会社や特別養護老人施設などの勤務を経てフリーランスとして活動後、株式会社ケアメイトに入社。認定栄養ケア・ステーション けめともを社内に開設し、管理栄養士の他に介護福祉士の資格も取得して地域住民の生活を支えている。
地域の方と密な関係を築くために
管理栄養士としての新しい道を知ってもらいたい
挑戦していくなかで見つけた目標
大学進学の際、今後は女性としてのキャリアを踏まえて資格を得ることが大切だと考えたこと。また、栄養は誰もが必要とすることであり、実際に自分の身に起こることを学ぶのは楽しそうだと考えたため、管理栄養士の資格を取得できる学部を選択しました。
大学卒業後は給食委託会社や高齢者福祉施設、特別養護老人ホームなどに勤務。興味を持ったことはどんどん経験していました。在宅復帰を目的に約3か月の間で心身の支援を行う介護老人保健施設で食事指導を行っていたとき、在宅になると体調を崩してしまい施設へ戻られる方が多く、栄養に関して誰にも見てもらえず相談できない現状を目の当たりにしました。そこから、地域の方が気軽に相談できる栄養士になりたいと思うようになりました。
経験を活かして認定栄養ケア・ステーション設立へ
株式会社ケアメイトに入社した時は、認定栄養ケア・ステーションはまだありませんでした。認定栄養ケア・ステーションは管理栄養士・栄養士が所属する地域密着型の拠点です。地域の方はもちろん、医療機関、自治体、健康保険組合、民間企業、保険薬局などを対象にさまざまなサービスを提供します。社長に訪問栄養指導を行っていた話をしたことがきっかけで社内に認定栄養ケア・ステーションを開設する運びになり、1年ほど準備期間を設けて設立しました。仕事の傍ら介護職員初任者研修に通って資格を取り、栄養アセスメント業務とともに介護の仕事も行うように。現在は「配食サービス宅配クック123」いう高齢者の配食店舗にも携わり、営業や業務管理などを兼業しており、店舗のフリースペースを使ってミニ講座を開催しながら実際に利用者の方に健康支援型配食としてお弁当を食べていただいています。
元々、人と接する仕事が好きなので、黙々と献立を作るより今のように介護の仕事をしながら、管理栄養士として人と密に接している方が自分には合っていると感じています。また、自分が面白いと感じたことへの挑戦を積み重ね、周りの方に認知してもらうことで、自分の蒔いた種がちょっとずつ芽を出していることにやりがいを覚えます。
知ってもらうきっかけを作りたい
当社で多世代と交流する食堂を開くとき、ボランティア活動で栄養系の大学生が手伝いに来てくれることがあります。そのときに、学生が消去法で仕事を探しているのを見て、もっと楽しいことや栄養士の仕事を知ってもらいたいと思いました。そのため、自身のネットワークを利用し、インターンのような訪問や話を聞く機会を設けて、現場で働く栄養士と学生が繋がるきっかけを作れるように、施設等に声をかけています。さらに、障害者の就労支援のカフェを開く予定もあり、興味のある方に広く発信していきたいと考えています。
私は、地域に栄養士がいて気軽に相談できるような形態を、まだ達成できていないと感じています。だからこそ、認定栄養ケア・ステーションを多くの方や地域の他の事業者に知ってもらい、みなさんが健康的な生活や安心しておいしい食事生活を家で送れるようにお手伝いしたいと考えています。そのためにも、私のようなフィールドで働くというモデルはまだまだ少ないため、これから栄養士を目指す人にも知ってもらって仲間を増やしていけたらいいなと思っています。