ネットワークシステムのスペシャリストに聞きました

株式会社インターネットイニシアティブ
IoTビジネス事業部 技術部 インダストリーサービス課
リードエンジニア
兒玉 涼さん

こだまりょう▶甲南大学マネジメント創造学部を卒業後、新卒で入社。7年間営業として活躍した後、エンジニアに転向をした。エンジニア経験1年半ほどながら、現在はIoTサービス基盤構築案件のプロジェクトマネージャーを務めている。

難しい環境にも屈せず、新たな技術に挑戦していきます

―文系から現在の職業へ進んだ理由は何ですか?

 高校生の時はパソコンやIT技術には関心がなく、経済・経営・英語などの科目を中心に学ぶ大学の学部へ進学しました。IT技術に興味を持つようになったきっかけは、大学生の時に出会った、パソコンを自作する動画です。自作するにはお金がかかるため、実際に作ることはできなかったのですが、独学で勉強をして脳内で作成する想像をしていました。就職活動の際、エンジニア職に就く道も考えていましたが、文系からエンジニアへの就職はハードルが高く、また、入社時に私が持っていたスキルや適性を考え、IT企業の営業職として現在の会社へ入社しました。
 営業としてITサービスを販売し、お客様へ説明する中で、今まで以上にIT技術についての知識を身に付けることができたと思います。また、エンジニアとして活躍する社内の同期にIT技術を教えてもらい、勉強もしていました。身近に技術者が集う環境に身を置くことで、自身の成長にもつながったと感じます。

―現在のお仕事について教えてください。

 交通状況の混雑データを集めて販売するシステムの開発プロジェクトを担当しています。プロジェクトマネージャーの仕事としては、お客様からいただいた要望に沿うシステムを実現するための計画策定、スケジュール調整、メンバーへ仕事の割り振りなどを行います。プロジェクト全体を把握しなくてはならないので、開発に関する知識も重要です。
 その中でも、プロジェクトメンバーがしたい仕事と、やらなくてはいけない仕事のバランスを考えて割り振ることを大切にしています。 2つのバランスが良い方がポテンシャルや品質が上がると考えているので、実現が難しい時もありますが、個人のやりたい気持ちを最大限考慮しています。

写真1

―営業とエンジニアを経験して苦労したことはありますか?

 考え方が全く異なる点に苦労しました。営業はお客様と接し提案をしていくという正解がない職種です。対して、エンジニアはこのプログラムの問題を解決するには、この方法で解決できるという答えが決まっている場合が多いです。そのため、頭の中の転換が必要でした。しかし、私には、エンジニアになっても今まで積み重ねてきた営業の経験をゼロにしたくないという思いがありました。
 営業からエンジニアへ転向すると私が稼いでいたはずの売上がゼロになるわけですから、その分エンジニアとしての自分の価値を創出する必要があります。エンジニアに転向したての時はスキルが充分ではなく、通常業務の他に自身ができることも進めてきました。例えば、エンジニアと営業間の連携を強固にする組織改革を行い、組織間の問題解消に着手しました。こうした両視点を持ち合わせていることで貢献できることもあるため、営業の視点を持ったエンジニアとして、今までの経験を活かしながら活躍していきたいです。

―IT業界にはどのような人が向いていると思いますか?

 好奇心旺盛な人が向いていると思います。新しい技術に触れることを楽しむ気持ちが重要です。私自身も営業を経て、エンジニアに挑戦するという新しい経験をできることが面白く感じていますし、IT技術は日々進化していくので、新たな技術を得られることも面白いです。また、今まではできなかったことに対して「見たことある!」と、できるようになった実感が湧くと嬉しく思います。現在は、より専門的な知識を身に付けて、技術者として活躍することを目指し、勉強を続けています。

ネットワーク業界をめざす高校生へのメッセージ

今、好きなことをとことん突き詰めよう!
とにかく好きなことを突き詰める経験が大切だと思います。私も高校生の時、陸上部でやり投げを突き詰めていましたが、その時に頑張ったことはずっと記憶に残っています。その後の人生で何をするにしても、あの時頑張ったから、やり遂げたから、という経験が自信や励みとなります。人生100年時代です。今後の長い人生のために頑張った経験を持ってみてください。

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