保育情報のスペシャリストに聞きました

トップ画像

あめみや みなみ▶神奈川県出身。短期大学卒業後、保育士として現場で学ぶ。その後自身の経験を元に保育と遊びの情報サイト「ほいくる」を開設。同時に株式会社キッズカラーを設立し独立。全国の保育所保育士の約8割が利用する、情報プラットフォームに成長。2018年小学館と提携。

保育は”答えがない”からこそ、学びが多くておもしろい。
たくさんの可能性と多様性に溢れた世界。

「子どもの視点や発想には驚きと感動の連続」

―保育士という仕事を選択された理由から教えてください。

 妹が一人おりまして、そのせいかわかりませんが小さい子どもの面倒を見るのが好きでした。中学生の時に、職業体験という授業があり、その時に保育所で保育体験をしました。こんなに自分が自然と笑顔でいられる仕事があるなんてと感じた経験から「保育士になりたい」と決めました。自分で保育園に電話して、ボランティアに出向いたこともありました。

―積極的でしたね。資格取得のための進路は?

 短期大学へ進学しました。専門学校進学という選択もありましたが、私の場合、学び続けやすい環境を考え、アットホームな雰囲気と通学のしやすさで決めました。人それぞれ価値基準は違うと思いますが、自分自身がどこでどう学びたいかが大切ではないかと思います。

―卒業後の保育園で学ばれたことは?

 入園1年目は毎日が発見で、子どもたちから多くのことを学びました。子どもの視点や発想には驚きと感動の連続で、日々の経験が新鮮でした。一方で、こんなにたくさんのことを日々感じ吸収し、成長している子どもたちと関わる責任をひしひしと感じていました。「ベテラン保育士が有する知識や経験を早く私も身につけたい」という焦りも感じ始めていました。子どもたちからすれば、キャリアの浅い深いは関係ありません。自分が目指す保育像と現実とのギャップに悩んだ時期でもありました。また保育園によって「保育観」の違いがあるのにも戸惑いました。

―保育観といいますと?

 例えば「子どもたち一人ひとりの“自由”に重きをおいた保育」をしている園もあれば、「子どもたち一人ひとり、一つひとつに丁寧に寄り添うことに重きをおいた」園もあります。どちらも“子どものために”という想いは一緒ですが、保育に違いがあるのです。保育というのは、答えも正解もなく、色々な形態があり、知れば知るほどに保育の幅が広がることを経験しました。
 そして、保育士経験のなかで蓄積された「遊びの引き出し」をきっかけに、いろんな保育のアイディアを共有できる場所があればと思うようになりました。これが後の「ほいくる」に発展していったのです。

「本当に欲しい情報、悩み解決のヒント」が起業のきっかけ

―起業にいたった経緯を教えてください。

 保育士として仕事をする一方で、パートナーと一緒に少しずつアイディアを形にしていきました。掲載するあそびが増えるにつれて、本当に少しずつではありますが、使ってくださる保育士さんが増えていきました。「これ以上保育士との二足わらじを続けていくと、子どもたちに失礼になってしまう」と考え起業という形で運営することを決断しました。それが株式会社キッズカラーです。

―創業はいつですか?

 2010年に創業、会社設立しましたので、今年で9年目となりました。主には、会社設立のきっかけとなったHoiClue(ほいくる)サイトを運営しています。遊び記事の他に、保育に関するさまざまな取材記事や学びあるコンテンツ、保育士さんから投稿された遊びアイディアの写真掲載などを行っています。

―保育の世界を目指す高校生にメッセージをお願いします。

 保育に関する様々な情報が飛び交うようになり、保育士としての進路に不安を感じる学生さんも、少なくないかもしれません。でも、どうかネガティブで曖昧な情報だけに左右されることなく、「保育士」という仕事そのものや役割について「知る」ことを大事にしてください。理解を深めることで、自分がどうしたいかという気持ちや、最終的に後悔のない決断につながっていくのではないかと思います。

写真1

保育士・幼稚園教諭をめざす高校生へのメッセージ

好きじゃなきゃできないけれど、好きだけじゃできない仕事。
“子ども”って、おもしろおかしくて、でもどこか本質をついていて、たくさんの可能性と多様性に溢れています。そんな子どもたちと共に過ごせる保育士の仕事って、本当に尊い仕事です。もちろん大変なこともありますが、大変じゃない仕事なんてそうありません。好きじゃなきゃできないけれど、好きだけじゃできない仕事。だからこそ、さまざまな人や学校に触れて、じっくり考えることを大切にしてみてくださいね。その先に飛び込む保育の世界は、とても充実していると思います!

※このインタビューは2019年6月に収録したものです。

ページトップへ