イラスト・デザイン業界のスペシャリストに聞きました

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AKIYO▶東北芸術工科大学 プロダクトデザイン学科卒業後、こども向けの木工教室を開催したり、保育園で働きながら個人で雑貨作りを続けていた。縁あって、AIUEO(さんぽ合同会社)のメンバーとなり雑貨デザイナーに転身。2022年1月からはフリーランスとなり、AIUEOの雑貨の他、本の挿絵や文具などのイラストやデザインを幅広く手掛けている。

好きなのは作ること、楽しいこと、カラフルなもの、かわいいもの。これからもたくさん作っていきたい!

書店で手に取ったかわいいアルバムが転機に

 大学では木工のゼミに所属し、卒業制作では遊べる家具を作るなど、今の仕事とは少し違ったものづくりを学んでいました。卒業後は、保育園で働きながらこども向けの木工教室を開催したり、仕事の合間で時間があれば何か作ったり描いたりしながら、1番好きなことを仕事にできたらな、と思っていました。雑貨デザイナーになったきっかけは、仕事帰りに立ち寄った書店で偶然出会ったAIUEOのアルバムです。あまりのかわいさに感動し、自分もこんなかわいい雑貨を作ってみたい!と思いすぐに会社を調べ、思い切って応募。晴れて雑貨デザイナーになることができました。

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楽しい気持ちで作ることが大事

 入社した当初は、頭の中に思い描いている絵を描けなかったり、自分の考えた柄が選ばれずに自信を無くしたりすることもありました。展示を見たり、先輩に相談したり、たくさん描いたりして、少しずつ自分の作品がみんなからかわいいと言ってもらえることが増えてきて自信もつき、作ることをより楽しめるようになりました。作っているときの楽しい気持ちは、雑貨になって誰かの手に渡ったときにも伝わると思っています。そのため、制作の際はテンションが上がる曲をかけたり、かわいいものを仕事部屋に飾ったりして、気持ちを「楽しい!」に持っていくことを心がけています。今でも制作で行き詰ることがありますが、そんなときは過去に作った雑貨を机の上に並べて、自分の雑貨に励ましてもらっています。
 今は、AIUEOのデザイナーとして雑貨を作るかたわら、フリーランスとして個別に仕事を受け、カレンダーのデザインやドリルのイラストを描いたりしています。基本はスケッチブックにアイデアやラフを鉛筆で描いてPCやiPadで仕上げますが、アナログの質感も好きなので、コピックで絵を描くことやステンシルで柄を作成することも多いです。

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自分のアイデアを核に、たくさんの人が関わって1つの雑貨ができあがる

 雑貨作りのおもしろさは、1枚の絵が雑貨になり、誰かのもとに届き、使ってくれる人のアイデア次第で無限に膨らんでいくところにあります。また、雑貨作りにはたくさんの人が関わっています。制作の中で一緒に作るメンバーから意見をもらうことで、どんどんブラッシュアップされていくのもおもしろいところです。一緒にものづくりをする仲間は尊敬する人たちでもあり、その人たちがいるからこそ「私ももっとかわいいものを作るぞ!」と頑張れるので、これからも一緒にワクワクする雑貨作りを続けていきたいです。個人としては、文字の絵本やカルタ、子供服や木のおもちゃなど、作ってみたいものがまだまだたくさんあります。

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イラスト・デザイン業界をめざす高校生へのメッセージ

自分の好きなこと・楽しいことだからこそ続けられる
どんな小さなことでも良いので、自分の「好き」な気持ちや「楽しい!」という気持ちを大切にしてください。その気持ちがあれば、ちょっと躓いても頑張れるし、続けていける気がします。あとは、外の世界に発信することも大事だと思います。自分が作ったものを誰かに良いと言ってもらえることは、大きな原動力になるはずです。まずは自分が自分のファンになって、自分の作ったものを好きになって応援してください。

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