現在どのようなお仕事をされているのですか?
急性期、回復期、慢性期における脳血管疾患や内科系疾患で入院されている患者様に、言語聴覚療法や摂食機能療法を提供しております。
仕事でのやりがいを教えてください
一番は患者様の状態が良くなり、生活へ反映することができた時はやりがいを感じます。また、ご本人様やご家族が喜んでいただけた時は頑張ってよかったと思います。別の視点になりますが、評価や訓練、考察が“上手くはまった!”と思った時も感じます。学生の頃はほとんど思ったことはありませんでしたが、そんな時は勉強してきて良かったとつくづく思います。とはいえ、働いてからようやく思うことができるといった感じです。
西武医専の授業、実習全般の学びは役立っていますか?
成人領域を中心とした臨床現場に仕事をしていますので、嚥下、呼吸、構音障害、失語症、高次脳など、西武医専での授業はどれをとっても無駄なことはありませんでした。そして、学校で習う基礎がなければ、実習も、それを活かして現場に立つことも困難だったと考えます。学生時代はその大切さに気づきませんでしたが、1年生で習う解剖学や栄養学なども今思うと本当に大切です。悪い見本のようですが、もっと身を入れて勉強すべきだったと日々感じています。
西武医専で身につけたマナーや心構え、精神面での学びは役に立っていますか?
高校卒業後、すぐ西武医専へ入学しました。18歳と若かったこともありますが、“学生感”が強い学生だっと思います。西武医専では臨床現場へお邪魔させていただく実習生となる前に、相手への気配りや話すときの言葉遣い、態度、書類提出に際しての注意事項など、社会に出るには必要となることをその都度教えていただきました。先生方のお手を大変煩わせていたと思いますが、そのおかげて社会人として、職業人としての自覚や責任感を持って仕事ができています。感謝に尽きます。
社会人になって気づいたことで、後輩へのアドバイスはありますか?
3つあります。
①人とのつながりは学生のうちから大切に
②学校にある本はなるべく多く触れる
③文献は難しいものが多いが、少しずつ読んでみる
この3つを後輩だけではく、学生だった頃の自分にも言いたいところです。「言語聴覚士(ST)になってから」と思っていた上記3つですが、専門学校、西武医専に入った時点でSTの世界は始まっていますので、早いうちから多くのことに触れておくことは、後の自分が苦しまない、と今更ながら実感しています。
これからの夢、目指すところ
患者さんにとってもチーム(組織)の中でも頼られる存在であり続けることが、私の目指すところ。それがSTとして自分が社会に存在する意味だと考えています。そのためには、STとしての知識や経験を身に付けていくことはもちろん、他職種との連携も決しておろそかにできません。その気持ちを忘れずに日々臨床に努めています。